C.M.W.とは公認上級時計師 Certified Master Watchmaker の略です。
1954年から実施された時計職人最高峰の時計技術試験で一次、二次にわたる延べ5日間の試験を合格した者だけに、その名誉ある称号を名乗る事が出来ました。
700点満点で、525点以上の成績を上げた受験生が合格として認められました。
C.M.W.の発祥の地はアメリカで、山口隆二氏、小林敏夫氏、井上信夫氏が、日本に米国時計学会【HIA】日本支部を設立して1954年に初めてC.M.W.試験を日本に導入しました。日本における時計技術のレベルアップを目指し、日本時計産業の復興を目的としました。
一次試験は学科試験250問題、また、時計旋盤による天真別作,巻真別作が出題されました。
二次試験は懐中時計の天真別作、ドテピン別作、ヒゲ棒別作等、故意に大きく壊されている懐中時計のオーバーホールと修理及びクロノメーター級の精度を求める高度な時計修理技術試験でした。
そして、さらに国産腕時計が故意に壊されていて修理・オーバーホール及び精度調整を求めるものでした。
その試験内容は、超難解にして、多岐にわたり、今日まで合格者800人を輩出しています。
時計職人なら誰もが羨望の眼差しを向ける資格と言われています。